RCEP発効に向けて

11月4日、2022年1月1日にRCEPが発効する見通しとなったことが報じられました。
RCEPが発行されると日本にとってどんな影響があるのか、今後海外との関係はどう変わっていくのでしょうか。

RCEPとは?

東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟10ヵ国+日本、中国、韓国、オーストラリア、ニュージーランドの5ヵ国が参加する、
「地域的な包括的経済連携協定(Regional Comprehensive Economic Partnership Agreement)」のことを通称RCEPと呼んでいます(以下、RCEP)。
加盟国からも分かる通り東アジアの国が多いので、「東アジア地域包括的経済連携」ともいわれたりします。

注目を浴びている主な理由は、、、
域内の人口と国内総生産(GDP)がともに世界の約3分の1を占める一大貿易圏が形成され、
環太平洋経済連携協定(TPP、以下TPP11)の自由貿易協定の規模を上回る。
●日本の工業製品にかける各国の関税が全品目の91%以上で撤廃されるなどの効果があるが、この中には日本経済を支える
自動車製造用部品や食料品等の品目も含まれているため、これらの輸出が促進されると日本にとってメリットが大きい。
●輸入の面でも、これまでより安い値段で仕入れられるものが増える。
●中国の巨大な市場にアクセスしやすくなる。
などが挙げられます。

輸出入両面でメリットがあることと、中国の存在が大きなポイントですね。

TPP11との比較

2018年12月に発効したTPP11にも日本は加盟していますが、両者には以下のような違いがあります。

クリックで拡大できます

デメリットはないの?

良いことばかりだけではなく、以下のようなリスクもあると言われています。
●知的財産権侵害物品がより多く流通するようになる。
●価格競争の激化により国内産業が打撃を受ける。
●移民が増える可能性がある。

例えば、RCEP加盟を期待されていた世界2位の人口を誇るインドが参加を見送った要因の一つとして、
中国からの安価な物品の流入により国内産業が影響受けることが挙げられています。

RCEPの意味

世界人口1位を誇る中国は大きな存在感をもつため、RCEP内では非常に大きな存在感を示しています。より関税撤廃品目がより多くその代わりに規制が厳しいTPP11への加盟を目指す中国にとって、TPP11は“試金石”であるともいわれるほどです。
そんなRCEPは、インドも懸念しているように問題は残るものの、広大な自由貿易圏の確立によって域内国は様々な利益を享受できるようになります。そしてそれは日本も例外ではありません。

様々な背景をもつ国々が協力して、秩序ある自由貿易を確立できるかどうかが問われるRCEP。今後も日本を取り巻くEPAの動向から目が離せませんね。